4-1. | 褥瘡への効果 |
今までの褥瘡予防・管理ガイドラインで推奨されていた栄養補給の栄養素は亜鉛、アルギニン、アスコルビン酸のみでした。しかし、2015年に改定された褥瘡予防・管理ガイドラインでは、褥瘡発生後の全身管理の項目で、褥瘡に有効な栄養素として、 コラーゲンペプチドが新たに追加されました。
● | プラセボ二重盲検法 |
● | 39~65歳、褥瘡患者[中程度(ステージ 2~3)] |
● | プラセボ:42人 |
コラーゲンペプチド:39人 | |
● | 10g/日、16週間(112日) |
● | 評価項目:PUSHスコア、PSSTスコア、写真評価 |
プラセボ: | 疑似薬 |
二重盲検法: | 医者も患者もどれを摂取しているかわからない方法 |

PUSHスコア、PSSTスコア共に、標準治療によりプラセボ群でも20%改善しましたが、コラーゲンペプチド群は、72%以上の方のスコアが有意に向上しました。
PUSH、PSSTスコア: |
医師によって患者の傷の深さ、湿潤液の量、色、大きさ、炎症度合、開始組織の有無などをスコア化したもの。 |
出典:杉原_薬理と治療43(9)_2015
4-2. | 健康状態の改善 |
健康状態を表す血中総タンパク量や血中アルブミン値が向上し、健康状態も改善していることが確認されました。

4-3. | 写真評価 |


単位:cm~{2}
16週間のコラーゲンペプチドの摂取によって、摂取前ではステージ3であった症状がステージ2まで改善した方が2名確認できました。全体的に見ても、摂取前と摂取後の改善度を比べると、コラーゲンペプチド群がプラセボ群よりも有意に改善していることがわかりました。
出典 : 第13回褥瘡学会発表内容抜粋