新開発した発酵コラーゲンペプチド摂取による内臓脂肪低減効果に関する論文が『Journal of Nurtritional Science and Vitaminology』に掲載されました

弊社は、園田学園女子大学(兵庫県尼崎市)と共同で実施した発酵コラーゲンペプチド摂取による動物の体重と内臓脂肪の低減効果について研究を実施し、その論文が『Journal of Nurtritional Science and Vitaminology 68巻6号』に掲載されましたので、お知らせいたします。

掲載誌名

Journal of Nurtritional Science and Vitaminology 68巻6号 (2022年12月31日発行)

著者名

Toshiro Watanabe  渡辺 敏郎 (園田学園女子大学 人間健康学部 食物栄養学科 教授)

Yuki Nishime 西銘 悠妃 (園田学園女子大学)

Rika Yuba 弓場 理加 (園田学園女子大学)

Ai Himeno 姫野 愛 (新田ゼラチン株式会社 研究員)

Seiko Koizumi 小泉 聖子 (新田ゼラチン株式会社 主任研究員)

 

題 名

Reduced visceral fat weight and body weight due to ingestion of fermented collagen peptide in high-fat diet-fed obese mice

 

■発酵コラーゲンペプチド(FCP)について

従来のゼラチンにタンパク質分解酵素等を用いてゼラチンからコラーゲンペプチドを製造するのではなく、ゼラチンを麹菌で発酵させる弊社独自製法で製造された新規コラーゲンペプチド。

 

■背景

肥満は世界的に大きな問題となっており、肥満の原因は脂肪、糖の摂りすぎや運動不足によるものが大半です。

我々が新たに開発した発酵コラーゲンペプチドが高脂肪負荷下のマウスに与える脂肪蓄積の抑制効果を調査しました。

 

■方法

オスのC57BL/6Jマウスに、低脂肪または高脂肪食、または5%FCPを含む高脂肪脂肪食、5%非発酵コラーゲンペプチド(UFCP)を含む高脂肪食を28日間与えました。体重、内臓脂肪重量、血液中のアディポネクチン濃度、レプチン濃度、肝臓の脂肪酸合成酵素(FAS)活性、および脂肪分解酵素(CPT)活性を測定しました。

グラフ1:高脂肪負荷下における発酵コラーゲンペプチド及び非発酵コラーゲンペプチド摂取によるマウスの体重変化(28日後)

【LF:低脂肪食、HF:高脂肪食、FCP:5%発酵コラーゲンペプチドを含む高脂肪食、UFCP:5% 非発酵コラーゲンペプチドを含む高脂肪食】

・数値:平均値±標準誤差

・a,b : 異なる文字は有意差を示す

■結果

高脂肪食グループと比較して、FCPを摂取したグループは、体重、内臓脂肪重量、レプチン濃度、およびFAS活性を有意に減少させ、アディポネクチン量とCPT活性を増加させることが分かりました。

 

■まとめ

FCPの効果のメカニズムは、肝臓の脂肪代謝を促進することと脂肪燃焼するとされているアディポネクチン量が増加することによって、内臓脂肪蓄積抑制効果をもたらしていると考えられました。

以上のことから、FCPの摂取は、世界中の高脂肪食を多く摂取することによる肥満を改善し、肥満から引き起こされる病気も抑制できる可能性が示唆されました。FCP摂取による内臓脂肪低減化メカニズムについて、今後の研究により検証を進めていく予定です。また本研究成果を活かして、2023年度中にFCPを用いた新商品の上市を目指してまいります。